〜あらすじ〜 <物語の舞台> 物語の舞台は戦争と大海嘯(世界を覆う大津波)に覆われ 一度文明の崩壊した世界。 大地は塩に浸され作物は取れず、戦争で滅んだ町から生まれた生物 「竜」の出没に人間は悩まされていました。 人々は試練に耐えつつ七の国に分かれ復興し、新しい自分たちの文明を 「七国」と呼び、復興してきました。 物語はその中の西の王国カルヴァード国で展開されます。 第一章 竜の娘 <物語の始まり> 少年ファイベルはカルヴァード国の外れ 「コーツ開拓地」に住む少年。 ある日、開拓地の近くに「竜」が現れ、それを竜退治の騎士であり英雄の 「竜殺しのセブルス」が退治したというニュースを彼は耳にします。 ファイベルは姉のレベッカと友達のシメオンと竜退治の跡を 好奇心にかられて見に行くことにします。 しかし、竜退治の跡に行った彼らが目にしたものは、 別の竜が竜退治の跡地に降り立つ姿でした。 そして、凶暴で獰猛、人間に敵であるはずの竜の背中に 人間が乗っている姿を彼らは目撃します。 <試練と出会い> 竜に乗った男イザークとその主人である大商人チェーザレは 「コーツ開拓地」を竜と傭兵の軍団で制圧してしまいます。 チェーザレの目的はカルヴァード国王を倒し、国を手に入れる事でした。 ファイベルたちは「竜殺しのセブルス」に開拓地をとりもどして もらうため、騎士団の陣屋を目指しまが、途中で ファイベルはレベッカたちとはぐれてしまいます。 一人で開拓地を救うため、騎士団の陣屋を目指すファイベルの前に、 不思議な少女、クロエが現れます。 クロエは言葉というものを全く知らないにも関らず、 ファイベルに懐いて彼の旅について来てしまいます。 <襲撃と真実> 泥棒のザジに助けられ、なんとか騎士団の陣屋に辿り着いたファイベル。 竜退治の英雄セブルスとも対面し、事件はこれで終わるかと思われました。 しかし、イザークは沢山の竜と傭兵を引き連れ、開拓地の次は 騎士団の陣屋を襲撃します。 敵同士、対峙するセブルスとイザーク。 その中でクロエは竜を恐れず、言葉が通じないはずの竜と話をし始めます。 イザークは自分と同じく竜と話のできるクロエは 小さな頃生き別れた自分の妹だと彼女に告げ、 傷を負いながら去ってゆきます。 <竜の娘> ファイベルは様々な証拠からクロエの正体のついて ある結論に達します。 「クロエは竜に育てられた竜の娘なんだ」 ファイベルは竜退治の跡で拾った竜のうろこ(クロエの育ての母のもの) を土に埋めお墓を作り、クロエの悲しみに寄り添います。 しかし、竜の襲撃で部下を大勢失ったセブルスは 竜は獰猛な生き物と譲らず、 クロエも自分の母親を退治したセブルスを避け続けます。 二人の確執と重なるように、 カルヴァード王国とチェーザレたち反乱軍の戦争が 始まってしまいます。
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